野球のこと

2012年09月07日

今日は広島に移動してのカープ戦です。
チームの移動は新幹線か飛行機を選択できますので、
私は飛行機で広島に移動して、
今ホテルに到着しました。
今シーズンはカープ戦での戦績が悪いのですが、
何とか今年最後の広島遠征で巻き返ししたいと思っています。
広島遠征は最後ですが、
全体的にも残り試合も少なくなり、
あと1か月でシーズン終了となります。
試合数は少ないですが残りシーズンの戦いは重要です。
チームとしては可能性のある5位を目指すことも、
そして来シーズンにつなげるためにも、
1試合ともおろそかにできません。
今日からのカープとの3連戦も、
持てる力をすべて発揮して戦いたいと思います。

持てる力をすべて発揮するには、
フィジカル面だけでなく、
メンタル面がとても重要になります。
特に試合になればなるほどメンタルは大切ですが、
我々指導者は選手に対してどのような言葉をかけるのか。
また、どのような表情で接するのかで、
選手のメンタル面も大きく違ってきます。
たとえば選手に対して、
「高めの球に手を出すな」と
「低めの球を狙って思い切ってスイングしよう」では、
同じ狙いでも全く違った心理状況になりますね。
「高めの球に手を出すな」は、
選手に対して注意事項となります。
「低めの球を狙って思い切ってスイングしよう」は、
具体的な指示となります。
「高めの球に手を出すな」の注意事項は、
してはいけないとの思いから消極的になり、
また高めの球に手を出さないように意識することで、
意識が高めに行ってしまい、
反対に高めに手が出ることがあります。
その時指導者は、
「高めの球に手を出すなといっただろう」と言えるわけですから、
選手に責任を押し付けることができます。
ある意味、指導者の注意事項は、
指導者の保険、責任逃れともいえます。
注意事項ではなく、
「低めの球を狙って思い切ってスイングしよう」は、
低めに意識が行くので高めのボール球には手を出さなくなります。
たとえ低めのボール球に手を出して凡打したとしても、
指導者からの具体的指示どおりですから、
選手は思いきりよくスイングできるということになります。
「積極的に行け」では抽象的ですが、
「低めの球を狙って」は具体的ですから、
当然選手の積極性が生まれるわけです。
私の担当の内野守備ですと、
「スタートが遅れるなよ」ではなく
「1歩目のスタートに意識を集中しよう」。
「止まって捕るなよ」ではなく
「ボールできるだけ前に置き、動きながら捕球しよう」。
「ミスを恐れて腕の振りが緩むなよ」ではなく、
「左肩を目標方向に入れて最後まで腕を振り切って投げよう」など、
やるべきことを具体的にして、
選手に思い切りの良さや積極性を求めていくことになります。
またミスが出た後は、
試合中にそのミスについて叱責、指摘、反省することはありません。
指摘や反省は試合後であり、
試合中は次のプレーに対して、
いかに本人の持てる力が発揮できるようになるのかを考えてアプローチします。
「ミスした後ほど積極的にいこう。そのために1球目のスタート、インパクトに集中しよう」
などと声をかけています。
試合中のミスに対して、
その場での叱責や指摘は、
見方によっては厳しい立派な指導者となりますが、
選手の委縮を生み、
自信を喪失し、
消極的なプレーで再度ミスを生み出すことにしかなりません。
メンタルコーチングにも書いていますが、
指導者が叱責や指摘、注意事項を頑張れば頑張るほど、
選手のミスが生まれる可能性が高くなるという現実があります。
選手の持てる力を大きくするための長期的指導と、
持てる力をすべて発揮できるための短期的(試合時)指導がありますが、
どのような言葉をかけるかは、
我々指導者にとってはとても重要です。
指導者は常に使う言葉を意識して、
正しい選択をしていかなければいけませんね。
選手だけでなく、
我々指導者も残り少ない試合ですが、
正しい方向で全力を尽くさなければと心しています。













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この記事へのコメント
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

移動おつかれ様です。

カープ戦がんばってください!!!

白井さんの指導で一人でも多くの選手が
自信をもってプレーして野球を楽しんで頂け
ましたら幸いです☆

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
Posted by 名古屋嬢えり☆ at 2012年09月07日 16:12
白井コーチ こんにちは 

おっしゃる通りです。

自己啓発、潜在意識云々の世界でよく言われる事ですが

失敗したときについやってしまうのが

「なぜ○○出来なかったんだろう」

と原因を追究しているつもりで失敗に焦点を当てている事ですね。

そこを

「どうすれば○○できるだろう」に変える。

この癖をつけるだけでも全く違いますよね。

「なぜエラーしてしまったんだろうか、なぜ四球を出してしまったんだろうか」

から、

「どうすれば守備で確実にアウトが取れるだろうか、どうすればストライクが取れるだろうか」
に変える。

人ってほっておくとネガティブになりがちですから、簡単なようで 24時間癖にするのは意外と難しいですが、ぜひ選手の意識改革もお願いします。

どうすればベイスターズは5位になれるだろうか?

がんばれベイスターズ☆
Posted by しんじろう at 2012年09月07日 17:21
素晴らしい理論です。

白井さんをもってしても、ベイスターズは下位という現実。
今のベイスターズには何が足りないのでしょうかね。
Posted by かりっこ at 2012年09月08日 00:05
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